ウォーホルのビデオ

2回に分けて、A・ウォーホルのビデオを見ました。


アメリポップアートと言われる芸術の、先駆的人物。
(銀髪(カツラ)、黒メガネ、日本人的顔立ち、58歳没)


M.モンローや、缶詰、コークボトルなどの同じ図版を繰り返す作品で知られています。
カラフルで、記号化された作品は判りやすく、ワザとウスッペラさを気取っているような。
大衆による巨大消費的なアメリカ文化を、広告的に、そっくり、写し取った感じです。


作品の製作過程が撮られていて、ファクトリー(工場)と名付けられた場所で、プリントごっこでもしているかのような軽めな作業が興味深い。


40歳の時、女性に拳銃で撃たれ、重傷を負っています。
動機は判りませんが、その女性、ウォーホルが制作した映画に出ていたそうで、「全男性抹殺団」という怖い集団のメンバーだったそう。
ファクトリーには、取り巻き連中がいつも集まり、ロックのミック・ジャガーなども来ていたそうです。


地位も確立した頃には、金と権力志向が見え始め、レーガン大統領や世界のスター達とのつき合いもありました。
(自画像を数百万円で請け負う、それも簡単な手法で作製できた)


あのぶっきらぼうな、喋りやキャラクターも、多少、演出の部分もあったかもしれません。
日本のCMにも出演、「アカ、アオ、グンジョウイロ、、、キレイ」などと喋り、持ち前の判らなさで、大きなインパクトを与えたようです。


結構、計算された、そして、上昇志向の強い持ち主だったような気がします。
余計な喋りはしない、人を食ったような態度や応対は、ポップな斬新さとして一つの勢いを作りだした感じがしました。


若すぎる58歳の死は、その寡黙なパフォーマンスと、広告宣伝マン的イメージ力の融合が失われたときでもあったような気がします。